生きてくだけで息も絶え絶え

人並みの生活って大変だ

バス

どうも、よこおって言います。

 

 普段乗らない時間帯のバスに乗ろうとしたら、時間が全然違った。いつもは4分にしか出ないのに、朝は間隔が違うらしい。家を出たとき既にバスは行っていたし、到着予定時刻にならないと次のバスは来ない。とにかく寒かった。更に言えば今日は雨で交通量が多かったのか、5分近く遅れていた。当初予定していた到着時刻に相当の余裕を持たせていたから良かったけれど、それでもバスは遅れていた。次の停留所で乗ってきた人が声を上げた。「整理券、出ないんですけど」聴こえていないのか、運転手は何も言わなかった。彼女は運転席まで行き、再度声をかけていた。「ええ、出ないんですよ」「いいんですか?」「ええ」そんな感じの会話をしていた。少し先の停留所でも、同じように声をかける人がいた。運転手はやはり、何も言わなかった。

 乗ってくる人は皆、そろって寒そうにしていた。本来出る筈の整理券が出なくて戸惑っていた。運転手は、遅れている事に苛立っているようだった。ハンドルを何度も叩いたり、停留所近くにいる乗用車に対して、バスが停まるまでクラクションを鳴らし続けていた。静かな車内に、彼の苛立ちだけが満ちていた。

 結局、目的地であるハローワークの初回講習が開かれている会場に入れたのは、開始時刻を僅かに過ぎた頃だった。申し訳なく思いながら入場し、空いている席に座った。居眠りをしている人が多かった。老若男女がぎゅうぎゅう詰めになっていた。

 帰りはいつも通り、30分に出るバスに乗ろうと決めていた。念のため時刻表を確認してから、近隣にあるハローワークの別館に向かった。希望職種と勤務地を絞って検索して、片っ端から調べていた。ふと我に返り、時計を確認した。27分。考えるよりも先に立ち上がり、荷物を片付け、受付に利用カードを返却した。28分。エスカレーターをいくつも下り、バスターミナルに到着した頃には30分になっていた。無い体力を振り絞って走ってみたが、隣の乗り場に着いた頃にバスは行ってしまった。

 1時間待とうか悩んだが、もうどちらに戻るのも面倒だった。JRで帰ろうと決めて、散歩がてら20分歩いた。線路沿いのフェンスに、小さな朝顔がいくつも咲いていた。雨に濡れて、とても愛おしく思った。

 家までは1時間もかからなかったし、バスより安かった。時間がある時は歩いてもいい。